今回は、筋肉増強剤・アナボリックステロイドについてお話していきたいと思います。
こういった疑問に答えつつ、持論を展開して行きます。
僕自身ステロイドを使ったことがないので科学的根拠の面では分かりませんので、ざっくりでいいよという方は是非みていただければと思います。
- 1 1.アナボリックステロイドとは
- 2 2.アナボリックステロイドとステロイド外用薬は全く別物
- 3 3.アナボリックステロイドの効果
- 4 4.アナボリックステロイドの副作用
- 5 5.アナボリックステロイドの違法性と厚生労働省が調査を開始
- 6 6.アメリカではアナボリックステロイドの使用が禁止な場所がある
- 7 7.アスリートのアナボリックステロイドの使用は追放処分
- 8 8.筋トレyoutuberカネキンさんのステロイド使用疑惑について
- 9 9リッチピアーナからステロイドの見解を学ぶ
- 10 10.ナチュラルのまま筋肉を早く大きくするにはクリアマッスルor HMBを飲むべき
- 11 11.私のアナボリックステロイドに関する見解・終わりに
1.アナボリックステロイドとは
アナボリックステロイドは近年、一般的にも知られるようになってきたのですが、数ある筋肉増強剤の中でも最も有名なものです。
短期間で爆発的な筋肥大の効果があり、ボディビルの大会でも暗黙的に使われることのある禁止薬物ですが身体的な副作用に対する影響は計り知れません。
本記事はステロイドの使用を否定するつもりはありませんので、過去のステロイド使用に関する事例やボディビルダーの意見を元にお伝えしていくため、ステロイドに興味があるor使用を考えている人の参考になればと思います。
2.アナボリックステロイドとステロイド外用薬は全く別物
蛋白同化ステロイド、いわゆるアナボリックステロイドは筋肉の爆発的成長やパフォーマンスの大幅アップを目的としたものである一方、ステロイド外用薬はアトピーなどで使用される医薬品です。
しかし、全日本ボディビル選手権2007年から2009年まで三連覇を果たした日本のレジェンドボディビルダーの1人、合戸孝二さんは目の治療で外用薬の類のステロイド剤を使わなければならなかったのですが、ドーピングに引っかかる可能性が僅かながらあるという理由で使用を拒否した結果失明してしまったというある種伝説があります。
ボディビルの大会出場を考えている場合は、万が一ですが外用薬でも薬物反応が出る可能性もあるようですので、ステロイド剤の使用を伴う治療が必要と診断された場合には必ず医師に相談しましょう。
3.アナボリックステロイドの効果
先ほども触れたように、アナボリックステロイドには爆発的な筋肉の肥大効果があります。
アメリカの研究によると、筋トレ等の一切運動をしない人にステロイドを投与したところ1ヶ月で除脂肪体重が2キロ増加したという結果が得られたようです。
また、パンプにより血流を促すことで成長速度が上がるため、そこまで高重量を扱わないトレーニングになるという事も特徴的です。
とはいえ、このように文字で書かれてもいまいちピンとこないと思いますので参考動画を載せておきます。内容的にもど素人がみてもなんとなくイメージできるようなものです。
また、有名なボディビルダーに、ロニーコールマンと言う人がいるのですが、彼はステロイドを使いつつ、超高重量のトレーニングを続けていました。
世界一のボディビル大会、ミスターオリンピアで8連覇という偉業を成し遂げて大成功したボディビルダーなのですが、結果として股関節などの関節の大怪我により、長期の入院生活・リバビリを強いられています。(画像左:全盛期 画像右:最近の様子)
4.アナボリックステロイドの副作用
主な副作用は以下の通り
・肝障害
・肝臓癌
・前立腺癌
・高コレステロール血症
・高血圧症
・心筋梗塞
・糖尿病
・ニキビ
・非理性的な行動を起こす
(ウィキペディア参照)
中にはなんのことやら…という病状があるかもしれませんが、要するに、超ハイリスクハイリターン、ということです。
この段階で、少し使うのを控えてほしいところです…
5.アナボリックステロイドの違法性と厚生労働省が調査を開始
日本では現在のところステロイドの使用・個人輸入は違法ではありません。
しかし、個人輸入したものを他人に販売するのは禁止されているので注意してください。
また9月5日の東京新聞に次のような記事が掲載されました。
筋肉の増強目的で使われている「アナボリックステロイド」による健康被害が相次いでいるとして、厚生労働省が利用実態の調査を始めたことが分かった。インターネットで購入されることが多く、重い肝機能障害になったとの報告もある。深刻な影響が確認されれば、輸入を規制する方針。厚労省によると、アナボリックステロイドは骨粗しょう症の治療に用いられ、胃炎や吐血、けいれんなどの副作用がある。
治療で使う場合は医師の処方が必要だが、個人輸入する場合は不要。筋肉増強などの目的でサイトで簡単に入手できる状況になっている。
厚労省は七月から、入手経路や利用状況の調査を開始。ネットで購入できるサプリメントなどの成分を分析し、実際にアナボリックステロイドが含まれていないか確認を進めている。引用元:https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/CK2019090502000269.html
つまり、今まで国はステロイドに関してはほぼノータッチだったのが、使用者が深刻な副作用が出ている現状を受けて規制に動き、場合によっては法整備がなされる可能性が出てきたということです。
6.アメリカではアナボリックステロイドの使用が禁止な場所がある
アメリカでは州によってアナボリックステロイドの使用が法律で禁止されている場所もあります。
しかし、売人が多くいるため、少年や少女までもが理想の体型を手に入れるため、売人から購入し、使用しているそうです。
とはいえ、やはりアメリカの方が圧倒的にボディビル等の競技者人口が多いために薬物使用者もわんさかいるのが現実です。
7.アスリートのアナボリックステロイドの使用は追放処分
オリンピックなどのスポーツの祭典や大会で、ドーピング違反した選手のメダル剥奪というニュースを耳にしますが、競技者のステロイド使用は自分の一生に終止符を打つのと同じです
日本のボディビル・フィットネス連盟のjbbf の場合、薬物検査で陽性反応が出た選手の出場大会名と名前、罰金が書かれたものが公表されるというペナルティが与えられ、永久追放になってしまいます。
これは平成28年のJBBF関東ボディビル選手権でのドーピング検査で陽性だった人が発表されてしまった例です。
名前から成績、どんなペナルティが科されるのかまで報じられてしまいます。しかし中には、ドーピングの成分が入っていることを知らずに、とあるサプリメントを摂取したら陽性だったことも多々あるので大会出場者は自身が摂取するサプリメントには細心の注意を払う必要があります。
8.筋トレyoutuberカネキンさんのステロイド使用疑惑について
最近になってようやく鎮火しつつあるのですが、彼はステロイドの使用疑惑の話題で持ちきりだったことがありました。
彼はあるフィジーク大会の予選落ちという結果を受けてステロイドに手を出したとされていますが、四年ほど前に投稿した動画で、ステロイド使用を隠して競技に参加するのは良くないといった趣旨の発言をしていたことから一層批判を浴びる結果となりました。
まあ、四年もすれば人間の考えなんて変わって当然です。成長の一種と捉えることもできます
もちろん、彼はステロイドの使用を公表していませんが、ユーザー特有の女性乳房化や急激な筋肉の肥大、声質の変化などの作用が明らかに出ています。
その人のYouTubeのコメント欄は、毎回ステロイドの使用を明確にしろ、といったものが多数あるのですが、フィジークやボディビルのプロ選手になるという世界はどのようなものなのかを理解している人は擁護に回っている事が多い印象です。アンチの意見を全否定するつもりも1ミリもありませんが、理論・現実性と感情を切り離すことができないものが圧倒的に多い、謎の執着心で追いかけ回している人が多いように思えます。
私は彼の動画を昔から好きで見ているのですが、私自身直接なにかをされた事もないし、彼の背中のタトゥーの通り、何かを犠牲にしながら夢や目標に向かって行くことは尊敬するべきであると考えているため、彼を批判する気は全くありません。
寧ろ、彼の目標であるプロのフィジーカーになって欲しいと強く応援しています。
9リッチピアーナからステロイドの見解を学ぶ
リッチピアーナは日本を含め、世界中で圧倒的な知名度と人気のあったアメリカのボディビルダーです。
身体中に入ったタトゥーや、凄まじいバルクが特徴的な彼は、5%nutritionというサプリメント会社の社長兼ユーチューバーなどの幅広い活動を行っており、世界中で支持を得ていた人物でもありました。
3年程前からリッチピアーナの動画を見始め、彼のトレーニングや自身の会社のサプリメントであるリアルフードのポストワークアウトを作る風景が個人的には好きでした
しかし、2年前の夏、彼が亡くなったということをTwitterで知りました。
当時沖縄旅行の最中だったのですが、ホテルで起床後そのツイートをみてショックを受けたのは未だに忘れません。(個人的な話ですいません…)
原因は鎮痛剤の過剰投与とされていますが、具体的にはわからないそうです。
そんな彼は、ステロイドユーザーとしては珍しく、使用を公言していたボディビルダーでもあります。
彼の発言で一番印象に残っているのが、
・総体的に考えれば自分の身体はステロイドなしで可能
・(EXPOで5%のブースに来た人などに対し)ナチュラルビルダーには本当に尊敬の意を示したい
・ステロイドは使うべきでは無い
これらの思考はナチュラルこそ至高とされる日本人にとっては共感がもてる内容だと思います。
私自身、この言葉は常に頭に入れておくべきものだと信じています。
本当にナチュラルであのバルクを手に入れるのは現実的ではありませんが、モチベーションの1つにはなります。
10.ナチュラルのまま筋肉を早く大きくするにはクリアマッスルor HMBを飲むべき
「ステロイドを使うのは嫌だけど、どうしても筋肉を早くつけたい、大きくしたい」
という人が、今現在できる最善のことはクリアマッスルを含むHMBとプロテインの併用ですかね。
HMBは日本でも少し前に流行りましたが、相次ぐ過大広告が原因で信憑性が疑われていましたが、そのような企業はここ数年で摘発されるなどしているため企業的信頼という問題は解決されました。
また、最近YouTubeでも活躍されている山本義徳先生もHMBの摂取を進められていることから、再び注目されているサプリメントでもあります。
ありがたいことにこの記事は割と多くの方に読んでもらえているようで、恐らくHMBの詳しい効果などはご存知かと思うので割愛します。
HMBについてはもう少し深掘りしますが、触れておくと、日本で最も使われているHMBは、[HMB極ボディ]です。
HMB極ボディは、ボディビル・フィジーク競技大会の団体であるNPCJのスポンサー企業となっていることから知名度・信頼性もあるため高く評価されています。
↓NPCJホームページより↓
11.私のアナボリックステロイドに関する見解・終わりに
私の見解として、ステロイドの使用については完全に自己責任であり、他人に咎められるものではないと思っています。
それはボディビルなどに参加する場合も同様、世界クラスの大会であれば今の時代、仕方の無い事と割り切るしかないと思います。
確かに、ナチュラルビルダーからしたら、同じ舞台にユーザーが立つのは許せない事です。
しかし、その人がプロを目指していたらどうでしょう。
薬物検査で引っかからない限り、文句を言うことができないのは現実として存在するのです。
誤解を招くと困るので一応伝えておきますが、私は現時点でステロイドを使うことは考えていません。臓器に大きな負担をかけ、寿命を縮めてでもボディビルに専念する人生は自分の理想ではないからです。
どちらかというと私は能天気で、気楽に生きていたいタイプですので堅苦しいことは考えたくありません(笑)
ボディビル・フィジークに一生を捧げる覚悟を固めた人は使えばいいと思います。
私からも応援しています。