「水泳でダイエットを始めたい。でも、25m泳いだら休みたくなるし、何分くらい続ければいいんだろう?」
最初は、自分の泳力に合う内容で、休憩をはさみながらプールを利用するところから始めましょう。泳げる人は余裕のある区間を、泳ぎに慣れていない人は水慣れや水中ウォーキングを、施設のスタッフと相談して選べます。
水泳をダイエットに取り入れるコツは、泳力に合う運動、普段の食事、無理なく通える予定を組み合わせることです。自分のペースで動けるプールを見つけて、生活の中に続けやすい運動の時間をつくっていきましょう。
都内外資系企業に勤務しながら、ボディメイクのプロとしても活動している私が、初回のプールで何をするか、週の予定にどう入れるか、食事や体調にどう気を配るかを、順番にお伝えします。
まず押さえたい流れは、この4つです。
- 受付やプールサイドで、使うコースと休む場所を聞く
- 泳力に合う内容を選び、短い区切りで動く
- 決められた場所で休み、余力に合わせて終える
- 帰宅後や翌日の疲れを見て、次の予定を決める
この記事を書いた人
田中圭介
NSCA-CPT(米国発のNSCA認定パーソナルトレーナー資格)保有 / スポーツクラブで約4年間トレーナーとして活動 / パーソナルトレーナーとしても活動 / SNS『Lemon8』フィットネス部門・厳選クリエイター選出
学生時代に神奈川県内の大手スポーツクラブで約4年間、ジムトレーナー / パーソナルトレーナーとして活動。
現在は、筋トレ初心者・ダイエット初心者向けに、無理なく続けられる体づくりを発信しています。
初めてのプールで行う4つのこと

初めてのプールでは、泳いだ距離だけでなく、「どこを使えばよいか分かった」「休憩を入れて利用できた」ということも、次につながる収穫です。最初から長いメニューを組まず、施設の使い方に慣れる時間を取りましょう。
1.スタッフに泳力を伝え、使う場所と休み方を聞く
「25m泳ぐと休みたくなります」「息継ぎが苦手です」「水中ウォーキングをしたいです」。まずは、今の状態をそのまま伝えてみてください。使えるコース、水深、出入りする場所、止まって休める場所を聞くと、最初に何をすればよいかがはっきりします。
泳げない人や水が怖い人は、入水前にスタッフや指導者へ相談しましょう。初心者向けの指導や水慣れの時間を利用できるか、歩行用の場所があるかを確かめます。足が着く深さでも、一人で安全と判断しないことが大切です。
2.今の泳力に合う内容を選ぶ
余裕を持って25mを泳ぎ切れる人なら、端の決められた場所で一度休む流れを考えられます。一方、息継ぎが苦しい人や途中で止まる必要がある人は、短い練習ができる場所と内容を指導者に相談しましょう。途中で安全に止まれないレーンでは、その区間を泳ぎ切れることが必要です。
泳ぎ方は、慣れているものを中心に選ぶと組み立てやすくなります。
| 今の状態・泳ぎ方 | 初回に選ぶ内容と、確認すること |
|---|---|
| 泳ぎに慣れていない・水中ウォーキング | 水慣れや初心者指導を相談。歩く場合は、歩行用の場所、水深、出入りの方法、監視体制を確認する。 |
| クロール | 呼吸を乱さず泳げる区間を選び、決められた場所で休む。息継ぎが難しければ、指導を受けて練習する。 |
| 平泳ぎ | 動作に慣れ、膝などに痛みがない場合の候補。楽そうに見えるという理由だけで選ばない。 |
| 背泳ぎ | 進む方向と周囲を確認でき、施設やコースが許可している場合の候補。接触を避けられる環境で行う。 |
| バタフライなど | 泳法に習熟し、体力と施設条件が合う人の選択肢。初心者は、まず扱いやすい泳ぎ方からでよい。 |
3.休憩を入れ、その日の余力に合わせて終える
休む場所では、呼吸や疲れ具合を確かめましょう。もう一度動けそうなら、施設のルールに沿って次の区間へ。余力が少なければ、その日はそこで終えて構いません。
いつもと違う症状があれば、すぐに監視員などへ合図を送って助けを求めてください。混雑して自分のペースで安全に使えないときは、スタッフに相談して内容を変えるか、利用を短く切り上げましょう。
4.帰宅後や翌日の様子から、次回を決める
初回を終えたら、「疲れは残りすぎていないか」「痛みはないか」「移動や着替えまで含めて、また来られそうか」を振り返ります。ちょうどよければ次も同じくらい、負担が大きければ利用を短くする。この順番で、自分に合う通い方をつくっていきましょう。
出発前に確認する施設と持ち物
当日に迷わないために、行く予定のプールの公式案内を一度見ておきましょう。キャップやゴーグルなどの持ち物に加えて、利用できる時間帯やコースも確認しておくと準備がしやすくなります。
| 確認すること | 見ておきたい内容 |
|---|---|
| 使うコース・時間帯 | 泳ぐ方向、追い越し、レーン分け、一斉休憩、混雑する時間帯。水中歩行ができる場所も確認。 |
| 持ち物と施設のルール | キャップ・ゴーグルなどの必要な物、アクセサリーの扱い、飲料を置く場所、撮影の可否。 |
| 通いやすさ | 利用料、交通手段、更衣やシャワーを含めた所要時間。料金や時間が合う施設を選ぶ。 |
水深やコースの使い方は、施設内の場所や時間帯によっても変わることがあります。公式案内で分からないところは受付や現地掲示で確認し、監視員がいる施設で、一緒に安全を確認できる人と利用しましょう。困ったときの合図や助けを求める方法も、入水前に聞いておくと安心です。
週1回の通い方と時間配分

通う頻度に迷ったら、まず週1回を予定に入れ、生活の中に収まるか試してみる方法があります。初回は説明や指導を受ける時間も必要なので、泳ぐ時間だけで予定を埋めず、移動・更衣・シャワーまで見込んでおきましょう。
例えば、次のような時間配分です。
| 予定の中身(例) | 時間 | その時間に含むこと |
|---|---|---|
| 往復の移動 | 30分 | 家などから施設への移動と帰り。 |
| 更衣・シャワー | 20分 | 運動の前後に必要な準備。 |
| プール利用 | 40分 | 説明・待ち時間・休憩と、実際に動く時間。 |
| プール利用40分の内訳 | 動いた15分+休憩など25分 | 泳いだ時間と、ほかの時間を分けて考える。 |
この例は、移動や着替えを含めて合計90分。実際に動くのは15分です。自宅からの移動時間や、更衣・シャワー、混雑での待ち時間に合わせて、出発から帰宅までの予定を組んでみましょう。
慣れてきたら、一つずつ調整する
帰宅後や翌日の疲れ、痛み、準備や交通の負担を見て、続けられそうな量を考えます。回数・距離・速さを増やすなら、一度に全部を変えず、一つずつ調整しましょう。休んだ週の分は、そのまま次の予定から再開すれば大丈夫です。
利用後に、泳いだ時間と休憩した時間を簡単に残しておきましょう。次回も同じくらいにするか、短くするかを考える手がかりになります。
参考:厚生労働省:個人差に応じて、可能な運動から取り組む考え方
水泳ダイエットの効果と数字の見方

水泳を続けたときの体重の変化を、ウォーキングと比べた研究があります。
2010年の研究では、普段あまり運動していない50〜70歳の女性116人が、水泳またはウォーキングによる週3回の中強度運動に取り組みました。12ヶ月後に両群を比べると、水泳群の体重がウォーキング群より1.1kg少ない結果でした。
参考:Coxら(2010):水泳と歩行を比較した無作為化試験
日々の取り組みでは、通い続けられるか、泳力に合った内容で動けるか、食事や生活と両立できるかを見ていきましょう。水泳とウォーキングのどちらが合うかも、この通いやすさから考えられます。
消費カロリーは、自分が実際に動いた内容と合わせて見る
水泳の消費エネルギーは、体重、泳いだ時間、速さ、泳法、技術などで変わります。同じ「クロール30分」でも、休憩込みか、泳ぎ続けた時間かによって運動量が違います。
時計やアプリの消費量は推計値として見つつ、実際に泳いだ時間、水中を歩いた時間、休憩を振り返りましょう。「この内容なら、翌日も無理なく過ごせた」と分かると、次回の通い方を整えやすくなります。
プールに行く日の食事と水分

プールに行く日も、主食・主菜・副菜などを組み合わせた普段の食事を大切にしましょう。食事を抜かずに済む時間帯を選んでおくと、泳ぐ前後も落ち着いて過ごせます。食事の予定とプールの予定を一緒に考えてみてください。
強い空腹や、食べた直後の不快感があるときは、入水を見送りましょう。食後に何分待つかを全員同じに決めるのではなく、その日の体調、施設の案内、医療者から受けている指示を優先してください。
飲料を置ける場所と、休憩中に飲める場所も確認しておきます。水中にいても水分補給は必要です。飲む量に医療上の制限がある場合は、その指示に従いましょう。
食事をすでに極端に減らしている、体重が軽い、強い疲労・めまい・月経の変化がある、体重や運動への不安が強い場合は、泳ぐ量を増やす前に医師や管理栄養士などへ相談してください。
水泳を休む目安と安全のポイント
水中では、安全に休める場所へ移ることも大切です。元気に利用できる日を選び、困ったときは早めに監視員などへ合図を送りましょう。
- 体調を整えてから利用する:発熱、めまい、強い疲労などがある日は休みます。下痢があるときもプールに入らず、利用前後は施設の衛生ルールを守りましょう。
- お酒や薬の影響を確認する:飲酒後や、判断・バランスに影響する薬を使っている場合は泳ぎません。薬は自己判断でやめず、医師・薬剤師へ確認してください。
- 持病などの不安は事前に相談する:持病、治療中、妊娠、けいれん・失神の経験などで不安がある場合は、担当の医療者と施設へ相談しましょう。
- 普段の呼吸で、安全に練習する:息を長く止める競争や、潜る前の過呼吸はしません。
いつもと違う症状が出たら、運動を終えて助けを求める
水中で痛み、めまい、普段と違う息苦しさ、強い冷えや不安が出たら、すぐに監視員などへ合図を送り、助けを求めましょう。泳ぎ続けて出口へ向かおうとせず、助けを借りて安全を確保し、その日の運動を終えてください。症状が続く、繰り返す、理由が分からない場合は、医療者へ相談しましょう。
水泳ダイエットでよくある質問
泳げなくても、プールでダイエットに取り組めますか?
水中ウォーキングや初心者向けの指導を利用する方法があります。入水前に泳力を伝え、水深や監視体制、歩行用の場所を確認したうえで選びましょう。泳げないことや水への不安は、そのままスタッフに伝えて大丈夫です。
何分・週何回を目標にすればよいですか?
最初は、週1回など生活に入れやすい予定から、泳力に合う内容を試してみましょう。休憩を入れて利用し、翌日の疲れを見て、次回も同じくらいにするか、少し短くするかを調整します。
通っているのに、体重が変わりません
まずは、予定どおり通えているか、実際に何をどれくらい行ったかを振り返り、食事と日常の活動も合わせて見直しましょう。体重は同じ体重計・時間帯・服装などで比べ、1回の数字ではなく経過を見ると判断しやすくなります。これ以上の減量が必要かも含めて考えてください。
しばらく続けても見直す点が分からない場合や、理由の分からない変化がある場合は、分かる範囲の食事・運動の記録を持って相談しましょう。移動や費用が負担なら、頻度を調整したり、自宅での運動やウォーキングを選んだりしてもよいのです。
息継ぎが苦しくて、長く泳げません
距離を伸ばす前に、呼吸や泳ぎ方を教わる機会をつくりましょう。スタッフに苦しくなる場面を伝え、泳力に合う指導を相談してください。無理な息止めで補おうとせず、安全に練習できる内容を選びます。
膝や腰が痛いときも、水中なら続けられますか?
水中でも、動作によって膝・腰・肩などに負担がかかります。痛みが出たらその日の運動は中止し、症状が続く場合は医療者に相談してください。リハビリとして行う場合も、自己判断ではなく指示に沿って取り組みましょう。
混雑していて、予定していた内容ができませんでした
スタッフに使えるコースや内容を聞き、短く切り上げるか、別の日・時間帯に変更しましょう。無理な追い越しや、歩行が許可されていないレーンでの水中ウォーキングは避けます。自分のペースで利用しやすい時間帯が見つかれば、次の予定も立てやすくなります。
まずは、行けそうなプールを一つ選び、使える時間帯と必要な持ち物を確認してみましょう。初回はスタッフに泳力を伝え、休憩をはさみながら自分に合う内容を試す。帰宅後や翌日の様子を見て、次の一回へつなげていけば大丈夫です。
