「ランニングで痩せたいけれど、最初から30分も走れない」。それなら、まずは歩きの中に短いジョグを入れるところから始めてみましょう。
歩く時間を挟みながら、少しずつ走ることに慣れていきましょう。最初は合計20分のうち、走るのは4分から。具体的な組み方は、下の4週間プランで紹介します。
最初に見るのは、体重だけでなく「無理なくできたか」「翌日に痛みや強い疲れが残っていないか」。走ることに慣れる変化と、体重・体脂肪の変化は分けて見ていきましょう。
本日は、都内外資系企業に勤務しながら、ボディメイクのプロとしても活動している私が、運動に慣れていない方でも取り組みやすい4週間の始め方と、体重が動かないときの見直し方を解説していきます!
この記事で分かること
- 歩行から始めるか、短いジョグを試すかの選び方
- 歩きと走りを組み合わせた4週間の導入例
- 走る回数・時間帯と、食事・筋トレの組み合わせ方
- 体重と運動への慣れを分けて、次を決める方法
この記事を書いた人
田中圭介
NSCA-CPT(米国発のNSCA認定パーソナルトレーナー資格)保有 / スポーツクラブで約4年間トレーナーとして活動 / パーソナルトレーナーとしても活動 / SNS『Lemon8』フィットネス部門・厳選クリエイター選出
学生時代に神奈川県内の大手スポーツクラブで約4年間、ジムトレーナー / パーソナルトレーナーとして活動。
現在は、筋トレ初心者・ダイエット初心者向けに、無理なく続けられる体づくりを発信しています。
歩く・走る、どちらから始める?

運動習慣がない方は、歩くところからでも大丈夫です。今の体力で続けられる量を選び、慣れてきたら短いジョグを試してみましょう。
持病や運動制限がある方、妊娠・産後の方、普段の歩行に痛みや不調がある方は、始める前に医療者へ相談し、その指示に合わせて進めてください。
| 今の状態 | 始め方 |
|---|---|
| 運動習慣がなく、歩行でも疲れる | まず無理なく歩ける短い時間から。できた時間と翌日の疲れを記録する |
| 普段の歩行は問題なく、短いジョグを試したい | 歩行と短いジョグを交互にする。下の導入Aを参考に、楽に終えられる量を探す |
| すでに一定の量を無理なく走っている | 今の回数・時間と翌日の疲れを記録し、調整するところを一つ選ぶ |
スピードを上げることより、途中で歩行へ戻しながら、最後まで落ち着いて取り組める計画を大切にしてください。
初心者向け4週間プラン

まずは、休養日を挟んで週2回の予定を立ててみましょう。以下は、普段の歩行に痛みや不調がなく、運動制限のない成人向けの導入例です。
NHSのCouch to 5Kは、休養日を挟み、9週間以上かけて進めるプログラムです。ここでは歩きと走りを交互にする方法を参考に、週2回・少なめの量で始める4週間の例を組みました。
導入A:合計20分、走るのは4分
- 最初に5分、無理のない速さで歩く
- 「ゆっくり1分走る+1分30秒歩く」を4回行う
- 最後に5分、ゆっくり歩いて終える
合計20分で、内訳は走行4分・歩行16分です。距離や速さは追わず、楽だと感じるペースで試してください。
導入B:余裕が出たら、交互の区間を5回にする
Aを直近2回とも余裕を持って終え、翌日にも痛みや強い疲れが残らなければ、Bを検討します。前後の歩行は5分ずつのまま、「1分走る+1分30秒歩く」を5回にします。
Bは合計22分30秒で、走行5分・歩行17分30秒。Aに追加するのではなく、Aと置き換える形です。この段階では、速さや実施日数はそのままにしましょう。
| 週 | 予定の例 | 進め方 |
|---|---|---|
| 1週目 | 休養日を挟んで週2回、導入Aを試す | できたところまでを記録し、無理なく終えられる量を確かめる |
| 2週目 | 週2回、Aを繰り返す | 痛みや強い疲れが残らないかを見て、同じ量に慣れていく |
| 3週目 | 直近2回のAを余裕を持って終え、翌日も問題なければBを検討 | 余裕がなければ回復を待ち、次回もAまたは歩行で続ける |
| 4週目 | 無理なくできたAまたはBを続けて記録を振り返る | できた回数と翌日の疲れを見て、次も続けやすい量を選ぶ |
3週目の予定は、直近2回のAと翌日の体調で決めましょう。Bに進んだ後も、6回・7回・連続30分と一気に伸ばさず、段階的なランニングプランを参考に、体力と回復に合わせて組み直しましょう。
途中できつくなったら、その日は短く終えていい
予定よりきついと感じたら、その日のジョグは短く終えて大丈夫です。痛みや体調の異変がなく、呼吸が落ち着いて安全に歩けるなら、歩行で終えましょう。次回は歩く時間を中心にするなど、楽に取り組める量へ調整してください。
ランニングの効果を確認するポイント

走り始めてすぐは、体重だけでなく、同じ内容をどのくらい楽に続けられるかを見てみてください。前より落ち着いて走れた、予定を生活に入れられたという変化も、続け方を考える材料になります。
体重や体脂肪が変わる時期は、走る量だけでなく食事や生活にも左右されます。最初の数週間は、次のように記録を振り返ってみましょう。
| 確認する時点の例 | 見ること | 見方のポイント |
|---|---|---|
| 毎回の運動前後・翌日 | 体調、痛み、歩き・走りの実施時間、疲労が残るか | 汗の量や走った直後の体重減少を脂肪の減少としない |
| 最初の1〜2週間 | 予定を実行できたか、歩行に替えた理由、日常生活への負担 | 体重が横ばいだから効果なしと判定しない |
| 4週間ほどの振り返り | 実際にできた回数、食事の変化、同じ条件の体重の推移 | 体重の変化と、運動への慣れを分けて見る |
| その後も継続して確認 | 習慣と体調、体重・ウエストなどの経過 | 体調と生活も振り返り、変えるところを一つ選ぶ |
減量に関する研究では、どんな人を、どのくらい追っている?
2024年の有酸素運動と減量のレビューは、過体重・肥満のある成人6,880人、116件の無作為化試験をまとめています。歩行やランニングなど、8週間以上の指導・監督下の有酸素運動を対象に、体重・ウエスト・体脂肪の減少が報告されました。
自分の経過を見るときも、実際にできた運動と、食事・間食・飲み物、生活の変化を一緒に振り返ってみましょう。走ることに慣れてきたかと、体重がどう推移しているかを分けると、次に見直すことを選びやすくなります。
走る頻度・時間帯の決め方

これから始める方は、先ほどの週2回のように、休養日を挟んだ予定から試してみましょう。すでに走っている方は、今の総時間と翌日の疲れを見てから調整してください。
健康づくりでは、中強度の有酸素活動を週150分以上、または高強度を週75分以上などと、主要な筋群を鍛える運動を週2日以上行うことが目安です(WHOの身体活動の目安)。ランニングのほかに速歩きなども組み合わせ、今の体力に合わせて少しずつ活動を積み重ねていきましょう。
| 時間帯 | 決めるときの確認 |
|---|---|
| 朝 | 睡眠時間を削らず確保できるか。長い空腹で無理をせず、食事との間隔を調整できるか |
| 昼 | 暑さや日差し、食後の体調、着替えと休憩の時間を確認する |
| 夕方 | 予定が変わっても無理に夜へ詰め込まない。暗くなる時間を確認する |
| 夜 | 明るく安全な道と、周囲から見える服装を選ぶ。就寝に響くなら時刻や量を見直す |
朝か夜かで迷ったら、まずは安全に繰り返せるほうを選んでください。朝に走るために睡眠を削るより、今の生活に入れやすい時間を確保しましょう。
暑さが強い日や、足元・視界が悪い日は、屋外で無理に走らず予定を変更します。暗い時間帯は明るい道を選び、反射材などで周囲からも見えやすくしてください。
走る前後の食事と水分

ランニングを始めたら、食事も無理なく続けられる形に整えましょう。走った後に食べ過ぎたと感じても、次の食事を抜いたり、追加で走ったりせず、まず普段の食事に戻してみてください。食事と身体活動の基本は、NIDDKの体重管理ガイドも参考になります。
| 場面 | 整え方の例 |
|---|---|
| 走るまで長時間食事が空く | 食べ慣れた補食を、胃に負担の少ない時刻と量で取る |
| 食後すぐで胃が重い | 胃の不快感が落ち着くよう、運動時刻をずらす |
| 走った後に普通の食事を取れる | 主食・主菜・副菜を組み合わせ、普段の食事を整える |
| 体重管理のために食事を見直す | 飲み物や間食も数日分記録し、変えるところを一つ決める |
食事から時間が空く場合の補食は、走る1〜2時間前にバナナやトーストなどを少量取る方法が一例です(NHSのランニングプラン)。空腹感や胃の調子に合わせて、食べる量と走る時刻を調整しましょう。
水分を取れるように用意し、暑さや運動時間、体調に合わせて補給してください。汗を出して体重を減らそうと厚着をしたり、水分を控えたりするのは避けましょう。治療で水分量の指示がある方は、その指示を優先します。
低体重や強い食事制限がある方、疲労や意図しない体重減少、月経の乱れ、食べることへの強い不安がある方は、減量のために走る量を増やさず、医師・管理栄養士に相談してください。
筋トレとランニングの組み合わせ

ランニングに筋トレも加えたい場合は、脚だけでなく全身の主要な筋群を含めて考えましょう。使い方を習った種目や、すでに慣れている動作から始めると、負担の変化を追いやすくなります。
すでに筋トレをしているなら、脚を鍛える日と走る日を一週間の予定に並べてみましょう。脚の疲れが残る日は、走る日をずらしたり、その回の量を減らしたりして調整します。
両方とも初めてなら、まずは一方を少ない量で始めると、疲れ方を確かめやすくなります。新しい運動を加える間は、今までの運動の量を据え置いて様子を見ましょう。
忙しい週は、次の週も続けられる量に予定を組み直しましょう。
足の痛みとシューズの確認

走っているときに膝・すね・足首・足裏が痛くなったら、その日のランニングは中止しましょう。痛みが続く・繰り返す場合は医療機関に相談してください。強い膝の痛みや腫れ、変形、体重をかけられない・動かせない、膝がロックする・崩れる症状があるときは、早急に相談しましょう(膝の痛みで受診を急ぐ目安)。
胸痛やめまい、普段と違う息苦しさがあるときも運動を中止し、速やかに医療機関へ相談してください(運動時の安全確認)。
シューズは、足へのフィットと傷みを確認する
歩くときと、ゆっくり走るときの両方で動きやすい、足に合う一足を選びましょう。履いたときに当たるところがないか、傷んでいないかも確認しておくと、走る日の準備をしやすくなります。
体重が変わらないときの見直し方

体重が一週間変わらないと、「もっと走らないと」と思うかもしれません。そんなときこそ、走る日を増やす前に、最近の記録を見てみましょう。
| 記録すること | 書き方の例 |
|---|---|
| 運動 | 歩行16分+走行4分、予定2回のうち実施1回 |
| 負担 | 走っている間と翌日の痛み、疲労、睡眠への影響 |
| 食事 | 普段と変わった食事・間食・飲み物をメモする |
| 体重 | 同じ体重計・場所・時間帯・似た服装で測る |
| 任意の補助記録 | 同じ位置のウエスト、同じ照明・姿勢の写真など、続けやすいものを選ぶ |
週2回を4週間、計8回の予定で、実際には5回できたなら、その5回をもとに次の予定を考えます。歩行に替えた日は、歩いた時間を残しましょう。忙しい週にも続けられる量を探すために、できた内容を残していきましょう。
体重は水分などでも変わるので、走った直後の減少や一日の増加を、そのまま脂肪の変化とは考えないでください。同じ条件で測った経過と、食事や体調を合わせて見ていきましょう。
| 振り返りで分かったこと | 次にすること |
|---|---|
| 予定がきつく、実施できていない | 時間・回数を減らし、無理なく行える量にする |
| 痛みや疲労が増えている | 増量せず中止・休養。症状に応じて医療機関へ |
| 運動を始めて飲食の追加が増えた | 普通の食事を抜かず、追加した内容を一つ見直す |
| 体重が横ばいだが、同じ運動が楽に続く | 運動に慣れてきたことも確認し、体重は同じ条件で経過を見る |
| 条件をそろえて続けても、適切な調整が分からない | 記録を医師・管理栄養士や運動指導者へ持参する |
体重測定が苦痛になり、食事制限や埋め合わせの運動につながる場合は、測定を休んで専門家に相談しましょう。
ランニングダイエットFAQ
一ヶ月・三ヶ月で、何kg痩せますか?
食事、体格、実際に走る量によって違うため、期間だけでは決められません。まずは同じ条件の体重と、走ることへの慣れ、疲れの残り方を分けて記録してみましょう。
20分以上走らないと、意味がありませんか?
最初から20分走り続ける必要はありません。短い時間でも活動として積み重ねられます。導入Aも合計20分のうち、走るのは4分で、残りは歩行です。
朝の空腹ランニングをしたほうがいいですか?
空腹で走ることを優先せず、食事との間隔や体調に合う時間を選びましょう。ふらつきや気分の悪さがあれば、その日の運動は中止してください。
毎日走れば、早く痩せますか?
日数を増やすだけでは決まりません。初心者は休養日を挟み、今の量を無理なく続けられるかを先に確かめましょう。
走った後に、プロテインは必要ですか?
普段の食事で必要な栄養を取れていれば、毎回追加する必要はありません。食事で補いにくい不足分があるときに検討し、使う場合は粉末と割り材の分も一日の食事に含めて考えましょう。
今日の一歩
- 普段の歩行で痛みや不調がないか確かめる
- 歩行から始めるか、導入Aを試すかを決める
- 実施する日と、間に休む日を予定に入れる
- できた時間と翌日の体調を残し、次回の量を決める
「何週間で痩せるか」だけを追うより、まずは次も取り組める一回にしてみましょう。歩きを挟みながらでも、少しずつ自分に合うペースを見つけていけますよ。
