バルクアップを始めたいけれど、「何をどれくらい食べればいい?」「食べているのに体重が増えない」と迷っていませんか?
本日は、都内外資系企業に勤務しながら、ボディメイクのプロとしても活動している私が、バルクアップの食事メニューとカロリー・PFCの決め方を解説していきます!
最初から大盛りの食事や3,000kcalに挑戦しなくても大丈夫です。普段の食事を知り、足りないものを少し足して、体の変化を見ながら調整する。まずは、この流れを押さえましょう。
この記事でわかること
- 自分に合うカロリーとPFCの考え方
- ご飯・卵・肉・魚などで組む約2,490kcalの一日メニュー
- 体重が増えないとき、食が細いときの調整方法
- コンビニ・外食やプロテインの取り入れ方
この記事を書いた人
田中圭介
NSCA-CPT(米国発のNSCA認定パーソナルトレーナー資格)保有 / スポーツクラブで約4年間トレーナーとして活動 / パーソナルトレーナーとしても活動 / SNS『Lemon8』フィットネス部門・厳選クリエイター選出
学生時代に神奈川県内の大手スポーツクラブで約4年間、ジムトレーナー / パーソナルトレーナーとして活動。
現在は、筋トレ初心者・ダイエット初心者向けに、無理なく続けられる体づくりを発信しています。
バルクアップは、食事と筋トレをセットで進めよう

バルクアップは、筋トレをしながら筋肉量を増やすことを目指す取り組みです。食事量を増やすときも、体重だけでなく、扱える重量や回数、ウエストの変化を一緒に見ていきましょう。
同じ体重でも、普段の活動量や食べている量は人それぞれ。他人のメニューをそのまま食べるより、今の食事を基準にすると、何を変えればよいかが分かりやすくなります。
食事を増やす前に確認したいこと
この記事は、健康な成人が筋トレに合わせて食事を整えるための内容です。食事や運動を変えていないのに痩せる、急に体重が落ちる場合や、食事・体重の管理が強い不安につながっている場合は、先に医療機関へ相談しましょう。
成長期、妊娠・授乳中、治療中、たんぱく質やエネルギーの制限がある人は、担当の医師・管理栄養士と食事量を決めてください。
必要カロリーは、普段の食事と体重から考える

まず知りたいのは、今の体重をおおむね保てる食事量です。ここでは、それを「維持カロリー」の目安にします。同じ70kgでも必要量は違うので、体重だけの早見表より、自分の記録を使って考えてみましょう。
- 1〜2週間、普段どおりの食事を記録する。間食や飲み物、油やソースも含め、実際に食べた量を残します。
- 体重を同じ条件で測る。朝の排尿後・朝食前などにそろえ、7日間の平均を前の7日間と比べます。
- 平均体重がほぼ横ばいなら、その間の平均摂取量を維持量の目安にする。食事や活動量が大きく変わっていない期間で見てください。
計算アプリの消費カロリーは、出発点として使えます。ただし、基礎代謝だけを一日の必要量にしたり、運動分を含む設定に運動の消費分をもう一度足したりしないようにしましょう。
体重が減り続けている期間は、維持できているとは考えません。欠食があれば食事を戻し、月経周期や外食、活動量の変化で比較しにくいときは、条件をそろえて見直します。
追加するなら、食べやすい一品から
維持量の目安がつかめたら、普段の食事に一品足してみましょう。この記事では、食べた量と体の変化を追いやすいよう、100〜200kcal程度ずつ調整する方法を提案します。
例えば、炊いたご飯50gは78kcal、普通牛乳200gは122kcalで、合わせて200kcalです。牛乳が合わなければ、食べやすい別の食品の表示を見て選んでください。ご飯の成分値・牛乳の成分値。
エネルギー余剰と筋肥大を検討した2019年のレビューでも最適な余剰量は明確でないとされているため、食事量・体の変化・筋力を合わせて調整していきましょう。
PFCの目安|たんぱく質を決めて、食事全体を整える

PFCは、たんぱく質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)のことです。まずは「主食+主菜+副菜」をそろえ、そのうえで一日の量を考えると、献立に落とし込みやすくなります。
たんぱく質は、健康な運動者で1日1.4〜2.0g/kgが目安
健康で運動する人が筋肉の増加・維持を目指すなら、たんぱく質は1日、体重1kg当たり1.4〜2.0gが目安になります。体重に当てはめると、次のようになります。
| 体重 | 1日1.4g/kg | 1日2.0g/kg |
|---|---|---|
| 50kg | 70g | 100g |
| 60kg | 84g | 120g |
| 70kg | 98g | 140g |
| 80kg | 112g | 160g |
ご飯や牛乳などに含まれる分も合計し、この範囲を目安に食事を組みましょう。例えば70kgで一日120gを目指すなら、3食の主菜と間食に分けると取り入れやすくなります。
脂質と炭水化物も、カロリーに合わせて配分する
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人の脂質の目標量は総エネルギーの20〜30%です。これは一般的な成人の食事バランスの目安で、筋肥大専用の比率ではありません。魚・卵・大豆製品・植物油などを組み合わせましょう。
総カロリーとたんぱく質・脂質の量を決めたら、残りを炭水化物に割り当てます。主食がほとんど食べられないほど少なくなったら、たんぱく質や脂質だけを固定せず、全体の配分を見直してください。
2,800kcalで組む場合のPFC計算例

ここでは、一日の目標を2,800kcalと決めた70kgの成人を例にします。70kgなら全員2,800kcalという意味ではなく、配分の考え方を見るための例です。
たんぱく質を120g、脂質を80gにすると、たんぱく質は約1.71g/kg、脂質は総エネルギーの約25.7%になります。
| 栄養素 | 一日の量 | 4・9・4で換算したエネルギー |
|---|---|---|
| たんぱく質(P) | 120g | 120×4=480kcal |
| 脂質(F) | 80g | 80×9=720kcal |
| 炭水化物(C) | 400g | 400×4=1,600kcal |
| 合計 | — | 480+720+1,600=2,800kcal |
炭水化物は「(2,800−120×4−80×9)÷4=400g」と計算できます。P・F・Cを決めたら、最後に合計も確認しましょう。
これは配分用の簡易計算です。実際の食事を記録するときは、食品の成分表や商品のエネルギー表示を使います。
約2,490kcalの一日食事メニュー例
ご飯・卵・納豆・肉・魚など、身近な食品を組み合わせた例です。こちらは約2,490kcalの献立で、前の2,800kcalの設計例とは別です。普段の食事と比べながら、主食や主菜の量を組み替える参考にしてください。
| 食事 | 食品と量 | エネルギー | P | F | C |
|---|---|---|---|---|---|
| 朝食 | ご飯200g、ゆで卵100g(殻を除く・約2個)、納豆50g(たれなし)、トマト100g(へたを除く)、普通牛乳200g | 約680kcal | 33.1g | 23.7g | 94.9g |
| 昼食 | ご飯300g、鶏むね肉100g(皮なし・加熱前に計量して十分に加熱)、ゆでブロッコリー100g、オリーブ油10g | 約692kcal | 34.7g | 13.2g | 116.6g |
| 間食 | オートミール40g(乾燥)、普通牛乳200g、バナナ200g(皮を除く)。オートミールは商品に合った方法で調理 | 約448kcal | 14.3g | 10.3g | 82.2g |
| 夕食 | ご飯250g、焼いたしろさけ100g(骨などを除く可食部)、ゆでブロッコリー100g、オリーブ油10g | 約669kcal | 39.3g | 16.3g | 98.1g |
| 合計 | 食品成分表から計算した一日分 | 約2490kcal | 121.3g | 63.4g | 391.7g |
栄養量は食品成分表から計算した目安です。少食の人は初日から全部を食べ切ろうとせず、今の食事から増やしやすい部分を選びましょう。
重さは「食べる部分」と「調理前後」をそろえる
- ご飯は炊いた後、卵は殻を除いてゆでた後、魚は焼いて骨などを除いた後、ブロッコリーはゆでて水を切った後の重さです。
- 鶏肉は皮を除いた加熱前の100gで計算し、十分に加熱して食べます。
- オートミールは乾燥した重さ、牛乳はmLではなくgです。バナナの皮、トマトのへたは除きます。
- 油は記載した量を食べる前提です。納豆のたれ、ドレッシング、しょうゆ、追加の飲み物は含めていないので、使った分を足してください。
エネルギーは、文部科学省の計算方法に基づく食品成分表の掲載値を合計しています。
献立計算に使った食品成分表
自分のメニューに置き換えるなら
まずは一か所だけ変えてみてください。主食を少し増やすならご飯50gで約78kcal、たんぱく質も補いたいなら牛乳200gなどが候補になります。
鶏肉を魚や豆類に替える、間食を分けるなど、続けやすい組み合わせにしてOKです。食品を替えたら栄養量も確認し、野菜・果物・主菜の種類も日替わりで変えていきましょう。
増えない・増えすぎるときは、食事の記録を見直そう

追加した食事は、まず同じ量で様子を見ましょう。約2週間を目安に、食べられた量・平均体重・体調を振り返りましょう。
| 記録で分かったこと | 次にすること |
|---|---|
| 食べられていて、平均体重が緩やかに増え、運動の調子もよい | 今の食事量を続け、筋トレの経過も記録する |
| 体重が横ばいで、予定した追加食を残す日が多い | 食事や間食を小分けにし、食べやすい食品へ替える。食べられた量を記録する |
| 追加食を食べても体重が横ばい | 記録漏れと日常活動の変化を確認し、現在の食事量と体重から維持量を見直す |
| 体重が急に上がった | 数日間の動きを見て、水分などの変動と区別する。体重とウエストの増加が続くなら、最近足した分から調整する |
| 胃腸の不調、食欲低下、強い負担がある | 無理な追加を止める。食べやすい量へ戻して、続く場合は医療機関や管理栄養士へ相談する |
| 意図しない体重減少が続く | 見直し日を待たず医療機関へ相談する。単なる食事不足と決めつけない |
増え方に合わせて、量を調整する
体重とウエストの増加が続くときは、最近追加した食品の量を少し戻し、食事全体のバランスを保ちながら調整しましょう。
増えないときは、間食を食べ損ねていないか、活動量が増えていないかを確認します。今の実際の食事量を新しい基準にして、それでも調整が難しい、食べる負担が大きい場合は、記録を持って管理栄養士などに相談すると整理しやすくなります。
体重の変化には水分や脂肪なども含まれます。ウエストを同じ位置・条件で測り、筋トレの重量や回数、食欲も一緒に振り返るのがポイントです。
食が細い人は、一度に増やさず小分けにしよう

大盛りにすると苦しくなるなら、追加する食品を朝と午後などに分けてみましょう。「一日6食」にこだわるより、自分が食べやすいタイミングを見つけることが大切です。
| こんなとき | 取り入れやすい工夫 |
|---|---|
| 一回の食事が大盛りになる | ご飯やおかずの一部を小さな間食に分ける |
| 間食の時間を作りたい | 午前の休憩や午後の休憩など、生活の区切りに食べる時間を決める |
| 固形物を増やしにくい | 牛乳やヨーグルトなど、食べやすく体に合う食品を間食に取り入れる |
| 間食をすると次の食事が入りにくい | 間食を小さくするか時間をずらし、一日全体で食べられた量を比べる |
食が細いときは、少量ずつの食事や間食に分ける方法が取り入れやすいです。牛乳やヨーグルトを挟んで次の食事が入りにくくなるなら、量を小さくしたり、時間をずらしたりしてみましょう。
仕事などで食べる時間が足りないときは、コンビニや外食を活用しても大丈夫です。次は、買うときに見るポイントを整理します。
コンビニ・外食は「主食+主菜+副菜」で選ぶ
コンビニなら「おにぎりやご飯+魚・肉・卵・大豆製品+野菜」、外食なら定食を出発点にすると、組み合わせやすくなります。
- たんぱく質が少ない食事には、卵・魚・肉・豆類などの主菜を補う
- 主菜が足りていて全体量が少ないなら、主食や間食を見直す
- 揚げ物や菓子を食べた日も、一食だけで失敗と決めず、一日全体を見る
- 野菜だけの低カロリー食に置き換えず、主食と主菜も確保する
栄養表示は「何g当たりか」を確認
商品の栄養成分表示で、エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物を見て、実際に食べる量へ換算しましょう。
読み方の例として、「100g当たり200kcal・P10g」の食品を150g食べたら、300kcal・P15gです。「1包装当たり」と書いてあれば、食べた包装数や割合で考えましょう。
外食で栄養量が分からない日は、料理名や写真、ご飯の量だけでも残しておくと役立ちます。推定値に細かくこだわりすぎず、その後の体重の動きと合わせて見直してください。
プロテイン・ウエイトゲイナーは、不足するものに合わせて選ぶ

プロテインやウエイトゲイナーは、食事で補いにくい部分を助ける選択肢です。買う前に、足りないのがたんぱく質なのか、一日のエネルギーなのかを確認しましょう。
- たんぱく質を補いにくい:プロテインの一食分のたんぱく質量とエネルギーを見る。
- 食事全体のエネルギーが少ない:主食や間食を見直し、飲み物の方が続けやすければゲイナーも候補にする。
- 食事で足りている日は:今の食べ方を続ける。
粉末の重さと、たんぱく質の量は別です。一食分が何gか、水か牛乳で作るのか、アレルギー表示や使用上の注意も確認してください。牛乳で作る場合は、その分の栄養量も足し、予定していた間食と二重に加えないようにしましょう。
たんぱく質を手軽に補う食品を比較したい人へ
普段の食事で不足する分が分かったら、一食分の成分・飲みやすさ・価格を比べて選びましょう。
粉末の容量だけでなく、何食分入っているかを見ると比較しやすくなります。
食事全体のエネルギーを補う食品を比較したい人へ
固形物の追加が難しい場合は、一食分のエネルギー・たんぱく質・炭水化物と飲む量を比べ、普段の食事で補いたい量に合わせて選びましょう。
作り方や必要な水分量も確認すると、用意しやすいか、飲み切りやすい量かを考えやすくなります。
バルクアップの食事でよくある質問
筋トレを休む日も同じ量を食べますか?
休みの日だからと主食や主菜を大きく抜かず、まずは食事を安定させましょう。活動量が継続的に変わったときに、維持量と全体の食事量を見直します。
体重が増えたら、筋肉も増えていますか?
体重だけでは、筋肉・脂肪・水分の内訳は分かりません。平均体重とウエスト、筋トレの重量や回数を合わせて確認してください。
毎食のたんぱく質を同じ量にする必要はありますか?
毎食ぴったりそろえる必要はありません。まず一日全体を把握し、主菜がほとんどない食事を整えましょう。夜だけに詰め込まず、食事や間食に分けると続けやすくなります。
2週間で増えなければ、さらに200kcal足しますか?
自動的には足さず、予定どおり食べられたか、活動量や測定条件が変わっていないかを確認しましょう。その記録から現在の維持量を見直して、次の調整を考えます。
どれくらい続ければいいですか?
一律の終了日を決めるより、食事の続けやすさと体重・ウエスト・筋トレの経過で見直しましょう。不調があれば、予定の区切りを待たずに追加を止めて整え直してください。
まとめ|今の食事を知って、続けられる量を足していこう

バルクアップの食事は、最初から完璧な献立にしなくても大丈夫です。まずは次の流れで、自分に合う量を見つけていきましょう。
- 普段の食事と体重を記録し、維持カロリーの目安をつかむ
- 主食・主菜・副菜をそろえ、足りない部分を一つ変える
- 食品の重さと表示単位を確認して、カロリーとPFCを合計する
- 約2週間を区切りに、食べられた量・平均体重・ウエスト・筋トレを振り返る
今日から始めるなら、まずはいつもの一食を写真に残し、ご飯や主菜の量をメモしてみてください。「何を足せばよいか」が見えてくると、食事も組みやすくなります。一つずつ、続けられる形にしていきましょう!
