「ウォーキングを始めたけれど、いつから痩せるんだろう?」
歩き続けているのに体重が動かないと、やり方が合っているのか気になりますよね。体重が変わる時期は、食事や体調、歩く量によって違います。
まずは最初の1週間で、生活の中に歩く習慣をつくりましょう。その後は2〜4週間ごとに、体重の経過と歩けた量を見比べて、続け方を調整していきます。
都内外資系企業に勤務しながら、ボディメイクのプロとしても活動している私が、最初の1週間の始め方から、効果の見方、体重が変わらないときの見直し方までお伝えします。
この記事を書いた人
田中圭介
NSCA-CPT(米国発のNSCA認定パーソナルトレーナー資格)保有 / スポーツクラブで約4年間トレーナーとして活動 / パーソナルトレーナーとしても活動 / SNS『Lemon8』フィットネス部門・厳選クリエイター選出
学生時代に神奈川県内の大手スポーツクラブで約4年間、ジムトレーナー / パーソナルトレーナーとして活動。
現在は、筋トレ初心者・ダイエット初心者向けに、無理なく続けられる体づくりを発信しています。
最初の1週間は10分×3日から

これから始めるなら、「いつ・どこを・何分歩くか」を先に決めてみてください。「時間があれば歩こう」より、出かけるきっかけをつくりやすくなります。
次は、普段の運動量が少なく、体調に問題がない成人向けの始め方の例です。すでに通勤などでよく歩く方は、今の活動量や疲れを見て、追加するかどうかを考えましょう。
持病や治療・服薬、妊娠などで運動してよいか迷う場合は、始める前に担当の医療者へ確認してください。歩いている途中で痛み、めまい、普段と違う息苦しさが出たら、その日は中止します。
| 日程例 | 予定 | 難しいとき |
|---|---|---|
| 月・水・土など、都合のよい3日 | 各10分程度。楽な歩行2分+体力に合う歩行6分+楽な歩行2分 | 5分に短縮、別の日に移す、または休む |
| 雨・暑さなどで外が難しい日 | 安全な屋内の平坦な場所で短く歩く方法を検討する | 通路が狭い、床が滑るなど安全に動けなければ休む |
| 仕事や家事で時間がない日 | 日常の短い移動など、できる範囲の活動を選ぶ | 生活に入れやすい短い移動を選ぶ |
| 週末 | 実際に歩けた時間と、疲れ・痛み・準備の負担を確認する | 次の週に歩く時間帯と経路を選ぶ |
初週は計30分が予定の目安です。10分が長く感じるなら、5分から始めてみてください。
雨の日は、家具や敷物につまずかない屋内の平坦な場所を選びます。安全に歩ける場所がなければ休みにして、次の予定から再開しましょう。
週末には、3日できたかどうかだけでなく、「どの時間帯なら出かけやすかったか」も振り返ってみてください。予定を生活に合わせて直していくことが、次の1週間につながります。
体重と歩行習慣の変化の見方

せっかく歩いたのだから、体重にも変化がほしい。その気持ちは自然です。ただ、歩く量が増えたことと、体重や体型が変わることは、同じペースで進むとは限りません。
始めたばかりの時期は、体重だけで成果を決めず、歩けた時間と体への負担も一緒に見ていきましょう。記録は、次の3つを短く残せれば十分です。
- 歩けた量:歩いた日と時間、または歩数。坂道や速歩きが多かった日は、そのこともひと言。
- 体への負担:歩いているときの痛みや、当日・翌朝に残った疲れ。
- 続けやすさ:出かけやすかった時間帯と、雨・仕事・準備などで難しかったこと。
例えば「10分、平坦な道、翌朝の疲れなし」くらいのメモで構いません。歩数を比べるなら、なるべく同じ機器・同じ持ち方で記録すると見やすくなります。記録すること自体が負担なら、時間だけに絞ってください。
週末に、次の1週間の量を決める
無理なく続けられたなら、まずは同じ量を続けましょう。余裕が出て増やしたくなったときも、時間・速さ・日数のうち、変えるのは一つずつです。
反対に、疲れが仕事や家事に残るなら、時間を短くするか休む日を増やします。予定どおりに歩けなかった場合も、「自分には向いていない」で終わらせず、時間帯や経路を変えられないか考えてみてください。
体重は、条件をそろえて経過を見る
同じ体重計を使い、時間帯や服装をできるだけそろえて測ります。体重は水分の変化でも動くため、一回の増減だけで脂肪が増えた・減ったと判断しないことが大切です。
例えば2〜4週間ごとに、体重の経過と、歩行・食事・体調の記録をまとめて振り返る日を決めておくと、次に見直すことを選びやすくなります。数字が気になって食事や水分を減らしたくなる場合は、記録を休んで相談してください。
参考:Harrisら(2017):歩行支援と活動量・体格の変化/Mayo Clinic:体重の変化と停滞への対応
歩く時間・歩数とフォーム

「もっと歩いたほうが早く痩せるのでは」と思うかもしれませんが、まず確認したいのは、普段の生活も含めてどれくらい動いているかです。通勤や買い物で歩く時間も、体を動かしている時間に入ります。
厚生労働省の成人向けガイドでは、歩行または同等以上の強度の身体活動を1日60分以上、目安として約8,000歩以上行うことを推奨しています。生活の中の動きも含む健康づくりの目安であって、普段の活動にさらに60分を足す指示でも、痩せるための最低ラインでもありません。
今ほとんど歩いていない方は、まず短い時間から。高齢の方や病気・運動制限がある方は、成人向けの数字をそのまま目標にせず、自分に合う量を確認しましょう。
参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版
歩幅を広げるより、気持ちよく歩ける準備を
初めは慣れた平坦な道を選び、足に合う靴で歩きましょう。前を見て、無理なく動ける歩幅とペースを選びます。
歩き始めと終わりは楽なペースにして、急に頑張りすぎないようにしてください。準備で押さえたいのは、次の3つです。
- 途中で戻れる短い経路を選び、水分を取れるようにする。
- 暗い時間は明るい道と目立つ服装を選び、暑さ・寒さが厳しい日は屋内や休みに替える。
- 歩きながらスマートフォンを見ず、記録は安全な場所に止まってから行う。
朝と夜は、無理なく続けられるほうを選ぶ
時間帯で迷うなら、まず生活に入れやすいほうを選びましょう。朝は出勤前に余裕があるか、夜は安全な道があるか、睡眠を削らずに済むかを確認します。気温や明るさも含めて選べば、出かけるときの負担を減らせます。
不調が出た日は、予定より体調を優先する
痛み、めまい、普段と違う息苦しさなどで中止した後、症状が続く・繰り返す場合は医療者へ相談してください。「あと少しで目標の歩数だから」と歩き続けないことが大切です。
体重が変わらないときの見直し方

歩くことが続いているのに体重が変わらない。そんなとき、すぐに歩行時間を倍にするより、食事も含めた普段の過ごし方を見直してみましょう。
私なら、まず次の順番で考えます。
- 歩く予定が生活に入っているか:実行が難しいなら、量を増やす前に時間帯や経路を変える。
- 食事が不規則になっていないか:食事を抜いて調整するより、忙しい日にも食べられる準備をする。
- 飲み物や間食が増えていないか:「歩いたから」といつもより増えているものがあれば、量や頻度を見直す。
自分に当てはまるものを一つ選び、続けられる形に整えていきましょう。食事と活動を組み合わせて考えると、歩く時間だけで調整しようとせずに済みます。
消費カロリーは「食べた分を引く数字」にしない
歩いた量をカロリーで知りたい方もいますよね。例えば体重50kgの人が3メッツの歩行を30分行うと、推計式では3×0.5時間×50kg=約75kcalです。メッツは、安静に座っているときを1とした活動の強度を表します。
この75kcalは、安静時の分も含む30分間全体の推計で、歩いたことで追加された分だけではありません。歩く速さや体重で変わるため、「75kcal分なら食べても帳消し」とは考えず、活動量の目安として使いましょう。
時計やアプリの表示も推定値です。数字を増やすために無理に歩くより、実際に歩けた時間と疲れを見て調整するほうが、次にすることを決めやすくなります。
参考:厚生労働省ガイド:メッツと消費エネルギーの推計式(本文3ページ)
ランニングや筋トレも追加したほうがいい?
走ってみたい方は、今の体力や足の状態に合わせて、ランニングの計画を立てましょう。
筋力を保つ・伸ばす目的なら、筋トレも選択肢になります。ただ、一度に運動を増やすより、今の疲れと使える時間を確認してから取り入れてください。
続けても判断が難しい場合は、記録を持って医師や管理栄養士に相談しましょう。体重が軽い方、食事を極端に減らしている方、強い疲労や月経の変化がある方も、さらに減量を進める前に相談してください。
今日決めるのは、次に歩く日と、無理なく歩ける短い経路です。まずはそこから始めて、週末に「来週も続けられそうか」を確かめてみてください。体重の経過も見ながら、あなたの生活に合う歩き方をつくっていきましょう。
