「Tシャツから見える腕を、もう少したくましくしたい!」と思ってジムに来たものの、どのダンベルを使って何をすればいいのか、迷ってしまうことってありますよね。
腕トレを調べると種目がたくさん出てきますが、最初から全部覚えようとしなくて大丈夫です。まずは、こんな疑問を一つずつ解消していきましょう。
- 力こぶだけ鍛えれば、腕全体が太くなる?
- 初心者は、どの種目を何回やればいい?
- 胸や背中の筋トレと、どう組み合わせればいい?
初めて腕トレを組むなら、ケーブルプッシュダウンとハンマーカールを各2セットから。肘を伸ばす動きと曲げる動きを一つずつ覚えると、次にジムでやることがはっきりします。
本日は、都内外資系企業に勤務しながら、ボディメイクのプロとしても活動している私が、腕を太くする筋トレ5種目のやり方と、初心者・中級者のメニュー、重さを増やすタイミングまで具体的に解説していきます!
この記事を書いた人
田中圭介
NSCA-CPT(米国発のNSCA認定パーソナルトレーナー資格)保有 / スポーツクラブで約4年間トレーナーとして活動 / パーソナルトレーナーとしても活動 / SNS『Lemon8』フィットネス部門・厳選クリエイター選出
学生時代に神奈川県内の大手スポーツクラブで約4年間、ジムトレーナー / パーソナルトレーナーとして活動。
現在は、筋トレ初心者・ダイエット初心者向けに、無理なく続けられる体づくりを発信しています。
腕を太くするなら、二頭筋・三頭筋・上腕筋を組み合わせよう

腕トレというと、ダンベルを持ち上げて力こぶを作るイメージが強いですよね。ただ、腕の後ろ側にも大きな筋肉があります。前側だけでなく、後ろ側まで鍛えることを意識してみてください。
| 筋肉 | 場所と役割 | この記事で紹介する種目 |
|---|---|---|
| 上腕二頭筋 | 腕の前側。力こぶを作り、肘を曲げる動きに関わる | インクラインダンベルカール |
| 上腕三頭筋 | 腕の後ろ側。肘を伸ばす動きに関わり、腕全体の厚みを作る | オーバーヘッドエクステンション、プッシュダウン、ライイングエクステンション |
| 上腕筋 | 二頭筋の深部。肘を曲げる動きに関わる | ハンマーカール。二頭筋や前腕の腕橈骨筋も使う |
私がおすすめしたいのは、「曲げる種目」と「伸ばす種目」をセットで考えることです。カールだけを何種類も増やすより、この二つをそろえる方が、最初のメニューを組みやすくなります。
腕を太くする筋トレ5選|フォームと回数の目安

まずは5種目を見比べてみましょう。初めてなら、下の表のプッシュダウンとハンマーカールからでOK。残りは、動きに慣れてから選べる種目です。
| 種目 | 主に鍛える部位 | 回数・セットの目安 |
|---|---|---|
| ロープオーバーヘッドエクステンション | 上腕三頭筋。特に長頭を伸ばした位置で使う | 10〜15回×2セット |
| ケーブルプッシュダウン | 上腕三頭筋 | 10〜15回×2セット |
| ライイングエクステンション | 上腕三頭筋 | 8〜12回×2セット |
| インクラインダンベルカール | 上腕二頭筋 | 8〜12回×2セット |
| ハンマーカール | 上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋 | 10〜12回×2セット |
この回数は、扱える重さを探すための目安です。5種目を全部足すのではなく、後半のメニュー表に合わせて選びましょう。
軽い全身運動をしてから、無負荷や軽い重さで曲げ伸ばしを練習します。ケーブルの固定ピンやロープの取り付け、ベンチの角度はスタッフに教わると安心です。この準備は本番の2セットとは別に行います。
①ロープオーバーヘッドエクステンション|腕の後ろ側を鍛える
肘を頭の横に置き、ロープを頭上へ押し出す種目です。上腕三頭筋の長頭を伸ばした位置から使えるのが特徴です。
- 滑車を腰〜太ももの上部ほどの高さに設定し、ロープを固定。マシンに背を向けて足を前後に開きます。
- ロープを両手で持ち、肘を頭の横へ。腰を反らさず、お腹に軽く力を入れます。
- 上腕の位置を大きく動かさずに肘を伸ばし、ロープを頭上・斜め前へ動かします。
- 肘を曲げてゆっくり戻します。ケーブルに体ごと引き戻されないようにしましょう。
10〜15回を2セットが目安。腕を上げると肩や肘が痛む場合は行わず、痛みのない動きでメニューを組めるかを相談してください。
成人21人を対象にした12週間の研究では、腕を体側に置く場合より、頭上で肘を伸ばす場合の方が三頭筋の筋肥大が大きく、特に長頭で差がみられました。参考:腕の位置と三頭筋の発達を比べた研究。
②ケーブルプッシュダウン|初めての三頭筋トレに
肘を体の横に置き、ロープやバーを下へ押す種目です。まずは上腕を動かさず、肘の曲げ伸ばしを覚えていきましょう。
- 滑車を高い位置にして、ロープか対応するバーを取り付けます。マシンに向かって立ち、肘を体の横へ寄せます。
- 肩をすくめず、手首を前腕とまっすぐにそろえます。
- 上腕の位置を保って肘を伸ばし、ハンドルを下へ押します。
- 戻すときもゆっくり。重りに引っ張られて肩や肘が前へ出ないようにします。
10〜15回を2セットが目安です。体重をかけて押し込むより、肘を支点に動かせる重さを選んでみてください。動画の複数の方法のうち、ここでは上腕を体側に置く基本形を使います。ACEのプッシュダウン解説でも動きを確認できます。
③ライイングエクステンション|ベンチで三頭筋を鍛える
平らなベンチに仰向けになり、EZバーやダンベルを下ろして戻す種目です。頭の近くで重りを動かすので、準備から片付けまで安定して扱える軽さで練習しましょう。
- 固定したベンチに仰向けになり、足裏を床につけます。
- 手首をまっすぐにして重りを持ち、腕を上へ伸ばします。
- 上腕を大きく動かさず、肘を曲げて額の手前から頭側へゆっくり下ろします。頭に触れる前に止めましょう。
- 肩や腰で勢いをつけず、肘を伸ばして元の位置へ戻します。
8〜12回を2セットが目安です。動画には頭の後ろへ下ろす方法も含まれますが、最初はスタッフと動かす範囲を決めてください。初心者の2種目に追加する必要はなく、三頭筋の種目を替えるときの候補にできます。動作の参考:ACEのライイング・バーベル・トライセプスエクステンション解説。
④インクラインダンベルカール|力こぶを鍛える
背もたれを斜めにしたベンチで行うカールです。腕が体の後ろ側へ下がるので、上腕二頭筋を伸ばした位置から動かせます。
- ベンチの角度を固定し、背中を預けて足裏を床につけます。
- 親指を前へ向けてダンベルを持ち、肩をすくめずに腕を下ろします。
- 肘を大きく前へ出さず、手のひらが上を向くように前腕を回しながら持ち上げます。
- ゆっくり下ろし、握りを最初の向きに戻します。肩を後ろへ無理に引き込まないようにしましょう。
8〜12回を2セットが目安。背中がベンチから離れたり、腰を反らして持ち上げたりするなら重すぎるサインです。肩の前側が痛む場合は、その種目を中止してください。
⑤ハンマーカール|上腕から前腕まで鍛える
手のひらを内側に向けたまま持ち上げるカールです。二頭筋・上腕筋に加えて、前腕の腕橈骨筋も使います。ベンチなしで取り組めるので、自宅でも始めやすいですよ。
- 同じ重さのダンベルを左右に持ち、手のひら同士を向かい合わせて立ちます。
- 肘を体の横に置き、背中を反らさずに肘を曲げます。
- 手首の向きを保ったまま持ち上げ、肩をすくめないようにします。
- 下ろす動きもコントロールし、肘を勢いよく伸ばし切らずに戻します。
10〜12回を2セットが目安です。重りを振り回すより、上げ下ろしをそろえることを優先しましょう。ACEのハンマーカール解説も参考にしてみてください。
初心者の腕トレは、2種目・各2セットから始めよう

初めての腕トレなら、私は次の組合せをおすすめします。三頭筋を使うプッシュダウンと、二頭筋・上腕筋を使うハンマーカールの二つです。
| 順番 | 種目 | 始める量 |
|---|---|---|
| 1 | ケーブルプッシュダウン | 10〜15回×2セット |
| 2 | ハンマーカール | 10〜12回×2セット |
合計4セットです。ハンマーカールは左右同時に行う2セットとして数えます。「あと2〜3回はできそう」と思える余裕を残し、セットの間は1〜2分を目安に休みましょう。呼吸や姿勢が整っていなければ、もう少し休んでOKです。
週2回なら、月曜と木曜のように間を空ける
このメニューを週2回行うと、プッシュダウンは週4セット、ハンマーカールも週4セットになります。まずは手帳やスマホに、取り組む日を二つ入れてみてください。
胸のプレスでは三頭筋、背中の引く動きでは二頭筋も使われます。胸や背中を鍛えた後に腕を足すなら、準備運動で動きと疲れを見ましょう。普段より回数が落ちる、フォームが崩れるときは、疲れている側の追加を省きます。
胸や背中のセットを腕のセットへ一律に換算せず、メニューは別々に記録しておくと調整しやすいです。全身の予定と合わせたい人は、筋トレ初心者の1週間メニューも参考にしてください。毎日鍛えるか迷う人には、筋トレを毎日やるのは逆効果?で休み方も解説しています。
重さを上げる前に、2セットの回数をメモする
記録するのは「重量・1セット目の回数・2セット目の回数・痛みの有無」の四つ。例えばプッシュダウンが12回・11回だったら、次も同じ重さで丁寧にできる回数を伸ばしていきます。
| 今回の状態 | 次回の進め方 |
|---|---|
| 両セットとも上限の回数。あと2〜3回の余裕があり、反動も増えていない | もう一度同じ条件で練習。2回続けて安定し、疲労も残らなければ最小刻みだけ重くする |
| 回数の範囲内で、余裕を残せている | 同じ重さを続ける。上限に届いても余裕がなければ、まだ増量しない |
| 下限まで動けない、反動が必要になる | そのセットを終え、実際の回数を記録。次回は直前に安定していた重量へ戻す |
| 1セット目でフォームが崩れるほど疲れている | 2セット目を省く。軽い準備運動から安定しない日は、腕の追加を休む |
重さとセット数は一緒に増やさず、一つずつ変えましょう。毎セット限界まで持ち上げなくても筋トレは進められます。ACSMの2026年の整理も参考になります。
器具の重さが合わないときは、設定や道具を相談しよう
器具の最小重量でも難しい場合は、その種目をいったん終え、スタッフと設定や軽い器具を探してください。片腕に替えて同じ重りを持ったり、反動で補ったりするより、扱える道具を選ぶ方が練習になります。
反対に、次の重量への幅が大きすぎる、最大重量まで使えるようになった場合は、今の重さで続けながら細かく調整できる器具を相談しましょう。自動的にセットを足す必要はありません。
中級者は、上腕の位置を変えてメニューを組もう

基本の動きが安定してきたら、三頭筋を鍛えるときの腕の位置や、カールの種類を変える方法があります。今の練習量と胸・背中の予定を見ながら、次のように組んでみてください。
| 役割 | 選ぶ種目 | 1回の例 |
|---|---|---|
| 上腕の位置を変えて三頭筋を使う | オーバーヘッドエクステンション、またはライイングエクステンション | どちらか1つを2セット |
| 上腕を体側に置いて三頭筋を使う | ケーブルプッシュダウン | 2セット |
| 二頭筋を鍛える | インクラインダンベルカール | 2セット |
| 上腕筋・前腕も使う | ハンマーカール | 2セット |
全部行えば1回8セットです。週2回なら各種目が週4セット、三頭筋の直接種目は合計週8セットになります。オーバーヘッドとライイングは選択肢なので、両方を追加する表ではありません。普段より多くなるなら、セットを減らして組み込んでください。
胸や背中をしっかり鍛える日には、腕の追加を減らすか別日に分けます。腕の日を独立させる場合も、翌日の胸・背中に疲れを持ち越していないかを見ましょう。次回の回数が落ち続けるなら、種目を足す前に休みと配分を見直すタイミングです。
肘・手首が気になる前に、重さより動きをそろえよう

腕トレでは、小さな重さの違いでも動きが変わることがあります。「上がったか」だけでなく、最初と最後を同じフォームでできたかを見てみてください。
- 上体を反らしたり、勢いをつけたりして持ち上げていないか。
- 手首が前腕から大きく曲がっていないか。
- 肘が毎回違う位置へ動いていないか。
- 下ろすときも重りをコントロールし、呼吸を続けられるか。
フォームが崩れ始めたら、そのセットはそこで終えてOKです。重さを追い続けるより、次回も同じ動きができる量を選びましょう。疲れが抜けないときの目安は、筋トレのオーバーワーク症状と対策でもまとめています。
鋭い痛み、関節の痛み、しびれが出た種目は中止してください。痛みを我慢して種目や角度を替えながら続けず、症状が続く・繰り返す場合は医療機関へ。胸の不快感やめまいなど体調の異変があれば運動を中止し、スタッフなどに助けを求めましょう。参考:厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」。
腕を育てるために、食事と睡眠も整えよう

メニューが決まったら、普段の食事も一緒に見ておきましょう。朝食を抜く、昼はおにぎりだけ、という日が多いなら、まずご飯などの主食と、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜をそろえるところからです。
筋トレをする健康な成人では、ISSNの見解による1日あたり体重1kgにつき1.4〜2.0gがたんぱく質の目安になります。体重60kgなら84〜120g。プロテイン粉末の量ではなく、食事や飲み物に含まれるたんぱく質の合計です。食事制限の指示がある人は、主治医の指示に合わせてください。
- 朝は、ご飯と納豆・卵、またはパンとヨーグルトなど、用意しやすい組合せにする。
- 昼と夜は、肉・魚・豆腐などの主菜を一品入れる。
- 数日分の食事を写真に残し、抜けやすい食事とたんぱく源を見つける。
- 寝る時間を削って筋トレを増やすより、次も動けるように休む。
まずは数日分の食事を見て、朝食や主菜が抜けている日を整えてみてください。食事の準備と筋トレをセットで習慣にしていくと、忙しい日も続けやすくなりますよ。
忙しい朝など、食事だけではたんぱく質をとりにくい場面にはプロテインが便利です。筋トレ初心者にプロテインはいらない?必要な人・不要な人・飲み方で、自分の食事に合う使い方を選んでみてください。トレーニング中の飲み物も検討したい人は、EAAとBCAAはどっちを選ぶ?も参考になります。
自宅用ダンベルと、フォームを教わる場所の選び方

自宅で行うなら、使う種目に合わせてダンベルとベンチを選びましょう。立って行うハンマーカールなら、ダンベルから準備できます。
選ぶときは、最小重量・重さを変える刻み・固定方法を見てください。軽い重さから調整できるものなら、フォームを覚える段階と慣れてからの練習に使い分けやすいです。
インクラインカールには角度を固定できるベンチ、ライイングエクステンションには安定した平らなトレーニング用ベンチも必要です。椅子やソファで代用せず、ダンベルとベンチそれぞれの使用条件を確かめましょう。
自宅で使える可変式ダンベルを見てみよう
重さを変えながら自宅で練習したい人は、可変式ダンベルをチェックしてみてください。対応する重量の幅を見比べて、自分のメニューで使いやすい一台を選びましょう。
最初のフォームを教わると、一人でも進めやすい
「ケーブルの高さが合っているか分からない」「カールをすると肩が動いてしまう」。こんなときは、実際の動きをスタッフやトレーナーに見てもらうと、直す場所がはっきりします。最初の重さと、次回のメニューまで聞いておくと使いやすいですよ。
通う場所を探すならジム初心者の選び方へ。フォームと食事を一緒に相談したい人は、筋トレ初心者にパーソナルジムは必要かも読んでみてください。
腕トレを始めるときによくある質問

二頭筋と三頭筋は、どちらを先に鍛える?
まずは両方を入れることを優先しましょう。この記事の初心者メニューではプッシュダウンから始めます。力こぶだけに偏っていた人は、三頭筋の種目も覚えると腕全体を鍛えられます。
ダンベルカールだけでも腕は太くなる?
二頭筋は鍛えられますが、腕の後ろ側には三頭筋があります。カール系に肘を伸ばす種目を組み合わせ、上腕筋も使うハンマーカールを選ぶと、前後の筋肉をまとめて練習できます。
回数は多いほどいい?毎日やった方がいい?
まずは週2回、上の回数とセット数で動きをそろえてみましょう。あと2〜3回できそうな余裕を残し、回数が上限まで安定してから重さを少し上げます。胸や背中の日も腕を使うので、毎日追加するより休みを含めて組むことが大事です。
どのくらい太くなったか、どう確認する?
例えば4週間に一度、同じ腕・同じ位置・同じ姿勢で腕周りを測ってみてください。トレーニング直後の張りがある状態は避け、写真や体重の傾向、回数の記録も並べます。
続けているのに、腕が太くならないときは?
二頭筋への偏り、余裕が出ても変わらない重さ、反動、食事不足、疲労の残り方を順に見てみましょう。すでに記録を続けている人は、腕が太くならない原因と改善方法で、自分に当てはまるところを詳しく確認できます。
肘や手首が痛くなったら?
その日の該当種目を中止してください。痛みやしびれが続く・繰り返す場合は医療機関へ相談し、再開時は助言に合わせて量と動きを決めましょう。
次にジムへ行く日は、プッシュダウンとハンマーカールの設定を覚え、使った重さと回数をメモする。まずはここから始めてみてください。前回と比べられる練習を重ねて、腕を育てていきましょう!
次の腕トレに向けて準備しよう
次の練習日を決めたら、道具・食事・全身の予定もそろえておきましょう。ダンベルを探す、朝食に合うプロテインを選ぶ、1週間のメニューを組む。下のリンクから準備を進めてみてください。
